こんにちは、とんです。
昨日作業療法学生として過ごした4年間を語ってみましたが、実際に作業療法士として働いて今年6年目(内3ヶ月、7ヶ月の休職)のわたし。今日は作業療法士になって『後悔したこと』『楽しかったこと』を中心に体験談をお話ししていきたいと思います。
今回の記事がおすすめな人
- 作業療法士を目指している作業療法学生
- 進路を迷っている高校生
なんで作業療法士になったの?
作業療法士を目指した理由は主に4つ
- 何も得意なことがないわたしが、資格無しで就職できるとは思わなかったから。
- デスクワークが向いていなさそうだから。
- 人見知りなのに人と関わることが好きだから。
- 作業療法の考え方が大好き!!
特に『作業療法の考え方が大好き』この気持ちだけでわたしの作業療法士人生進んできた気がします。この気持ちなかったら多分学生の時に心折れてた。もしくはパワハラ受けてた時に辞めてた(笑)
作業療法士になって良かったこと、よくなかったこと
作業療法士になって辛かったこと
パワハラそして2度の休職
いきなり希望も何もない(笑)でも今はハラスメント防止の対策委員会がどこの病院でも存在すると思うので、パワハラを受けることはほとんど無いかなと思います。
働いている病棟を担当していた医師から毎日怒鳴られていた1〜3年目途中まで。当時はとにかくいつ怒られるか呼び出されるかに怯えて担当患者を持つことが怖くなっちゃったけど。それでもやってくる明らかに人員不足による業務量。人員不足により病棟を変えることも困難。途中で限界を迎えて休職してしまいましたが、その中でも担当の患者さんに慰められたり、一緒にできることが増えていくのを喜べる環境が嬉しくて、約2年仕事をしていました。あの頃は辛かったなー!!!!
2度目の休職もそこでメンタルが崩れてから明らかに脳のキャパが少なくなり、業務が増えた途端ダウン。
パワハラさえなければ!!!!と思うこともあるけれど、自分らしい働き方ができるようになってるからオールオッケーのポジティブシンキングで生きてます。
何度も言いますが、就職してもほとんどパワハラは受けないです!!!特殊例です!
自己研鑽
国試の時にこんなに勉強することはもう2度と無い!!!!と思っていました。そんなことないです。むしろ就職してからの方が勉強する
もう何したらいいの!と悩みながらも業務は沢山やってくる。でも学びをやめると患者さんに影響する。特に1年目は沢山勉強しました。勉強会のために休みを返上したり。論文を読み漁ったり。教科書に立ち返ってみたり。
今でも仕事に生かすために、資格取得のための勉強をしたり、新しい作業療法理論を勉強したり、興味を持った分野の論文を読んでみたり。大変だけど知識をアップデートしないと患者さんに還元できないので、勉強は続けてます。
残業が多い
『残業の多い人は仕事の遅い人』と言われますが。シンプルに8時間労働なのに7時間半〜8時間はリハビリ介入して、その上カルテ記載や計画書・サマリー記載、他部門間での話し合い、後輩指導、実習指導、会議・・・・・・
え、時間がシンプルに足りなくない????
残業がデフォルトですね。早く帰りたい日があったら前後でカルテ業務以外を終わらせるために残業したり。
『残業が多い=残業代が増える』でも過度な残業は心の健康を阻害します
これだけはなかなか解決しない難しい問題なんだよなー!友人の話を聞いていると、どこの職場でもこれはありそう。
意外とお給料が少ない・昇給が少ない
お金面ではあまり待遇はされていないかも。年収的に見ても同年代と同じぐらい、年数を重ねれば重ねるほど昇給率の関係で年収が一般企業勤めの人の方が高いことは多々あります。
結婚しても共働きがデフォルト。夜勤が無い分余計に給料は少ないです。
残業代でなんとなくお給料を上乗せしている感じ。ブランド品沢山買いたい!旅行沢山行きたい!とかだとおすすめはできない仕事かもしれません。
やりがい搾取
医療業界、いやサービス業は特にやりがい搾取が多くない?
仕事の勉強は大体家だし、休日返上だし。人と関わることが好きな人が多いから、患者さんとのコミュニケーション大事にして患者さんのためにと働く。
これが意外と心がすり減る。
患者さんを転ばしてはいけない、生活できるようにしていかないといけない、リスク管理をしないといけないと、生活や生命に関わることに細心の注意を払って神経を尖らせて、心がすり減って。
結構心意気が無いとやっていけないかも。
作業療法士になって良かったこと
このままだと作業療法士やばい仕事じゃん?と思われてしまうので、良かったことをいくつか。
人と関わることが楽しい
わたしのベースに『人と関わることが好き』というものがあるので、やはり人と関わる機会が多いことは楽しいです。
色々な人はいるけれど、みんな人生の先輩だから色々なお話を聞かせていただけることは本当に楽しくて好きです。
できることが増えていくところを見るのが嬉しい
作業療法士なので生活上でできることが増えていくところを間近で見ていくんですよね。
その人に合う生活のやり方を一緒に模索しながら、『これができるようになりましたね!』ということを共有したり、一緒に喜べることはとっても嬉しいです。
これが嬉しくて楽しくて作業療法士続けているところがあるかもしれないです。
メンタルヘルスに詳しい人が多い
作業療法士は精神障害領域でも働けるため、精神疾患の勉強もしっかり学生時代に行います。復職支援も得意としている職種です。
なのでわたしが復職する時には、職場の上司とわたしの主治医が連携をしてしっかり復職プログラムを立案してくれたことは、作業療法士として働いて良かったことかもしれません。
今回体調を崩さずに復職していけているのもこのおかげと言っても過言では無いかも。
2回も休職したのになんでまだ作業療法士やってるの?
これはめちゃくちゃ聞かれます。わたしの場合は環境によって症状が増悪していくので、患者業務に関しては全然苦じゃないんですよね。
経験年数的には管理業務をやらないといけない年数になってきているけれど、まだそれができるような体力もキャパも無い。それでもリハビリ介入だけでもいいから復職しませんか?というとてもありがたいお言葉を頂いていたので、かなり配慮をしてもらいながらですが、作業療法士として復職しています。
配慮してもらわないとまだ働けないけれど、今の働き方が今のわたしにはピッタリ。
業務量は少なすぎて周りの人には申し訳ないなと思いつつも、自分のできることを自分のできる範囲でやることができたら、職場の役に立っているかなと思って働いています。もちろん人員不足だからこんなに高待遇なんだろうなという裏事情は透けて見えていますが、気づかないふりしてます(笑)
人の命と生活を預かっている仕事なので、楽しいことばかりではありません。この体験談も悪いところばっかり出てきちゃったし(笑)でもやっぱりやりがいのある仕事です。
少しでも興味のある学生の方。
オープンキャンパスに行ってみたり、病院体験に行ってみたりして実際の作業療法の現場を見てみてください。新しい発見があったり、もしかしたら一生の仕事と出会えるかもしれません。いつか一緒に働ける日を夢見て・・・・
今回も読んでくださりありがとうございました。また次回お会いしましょう。
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